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赤米とは?栄養・炊き方・黒米との違いを徹底解説【雑穀図鑑】

乾燥した赤米の粒

赤米(あかまい)とは、果皮・種皮にタンニン系のポリフェノール(プロアントシアニジン)を含む赤褐色の米で、黒米・緑米と並ぶ「古代米」のひとつです。縄文〜弥生期に伝来した稲の原初的な形質を残すとされ、神事や祝い事に使われてきました。赤飯のルーツともいわれます。

この記事では、赤米の栄養(白米との比較表)、ほんのり赤く炊き上げるための割合・浸水時間、黒米との違いまでを解説します。

この記事のポイント

  • 赤米はぬか層ごと食べる玄米タイプの米。食物繊維とポリフェノールが白米より多い
  • 白米2合+大さじ2+浸水1時間で、淡い赤色のごはんが炊ける
  • 赤いのはタンニン系色素。紫黒色のアントシアニンを含む黒米とは色素が別物

赤米とは(基本情報)

赤米の基本情報

項目 内容
分類 イネ科イネ属(古代米・有色素米)
学名 Oryza sativa(赤色素系統)
英名 red rice
原産地 アジア(稲作の伝来とともに日本へ)
日本の栽培地 岡山県総社市、長崎県対馬、鹿児島県種子島など神事とともに継承
グルテン なし

対馬・種子島・総社などでは、赤米が神田で栽培され神事に供される伝統が今も続いています。「赤飯」はもともと赤米を炊いた供物に由来するという説が有力で、白米の普及後に小豆で赤く染める形に変わったといわれます。こうした文化面の厚みは、他の雑穀にはない赤米の魅力です。

赤米の栄養成分|白米との比較表

赤米はぬか層を残したまま食べる玄米タイプの米のため、栄養構成は玄米に近く、白米より食物繊維・ミネラルが多くなります。

成分(100gあたり・乾燥) 赤米 精白米(うるち米)
エネルギー 344 kcal 342 kcal
たんぱく質 8.5 g 6.1 g
脂質 3.3 g 0.9 g
炭水化物 71.9 g 77.6 g
食物繊維総量 6.5 g 0.5 g
1.2 mg 0.8 mg
カルシウム 12 mg 5 mg
マグネシウム 110 mg 23 mg
ビタミンB1 0.38 mg 0.08 mg

出典:文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
※数値は同表の赤米精白米(うるち米)で照合済み(2026年7月)。

特に目立つのは食物繊維が白米の約13倍(6.5g vs 0.5g)、ビタミンB1が約4.8倍という点です。これに加えて、白米にはないタンニン系ポリフェノールを外皮に含みます。

赤米に期待できる効果・注目成分

(以下は栄養成分の一般的な働きの紹介であり、疾病の治療・予防効果を保証するものではありません)

タンニン系ポリフェノール|赤い色素の正体

赤米の外皮に含まれるプロアントシアニジンなどのタンニン系ポリフェノールには、抗酸化作用があることが報告されています。ポリフェノールは水に溶け出しやすいため、研ぎすぎず、浸水に使った水ごと炊くのがポイントです。

食物繊維|白米の約13倍

ぬか層由来の食物繊維が便通のリズムを支えます。白米を赤米入りごはんに置き換えるだけで、主食からの食物繊維量を底上げできます。

ビタミンB1・マグネシウム

糖質代謝に関わるビタミンB1、神経や筋肉の働きに関わるマグネシウムを白米より多く含みます。

赤米のデメリット・注意点

消化はやや重め

ぬか層ごと食べるため、白米より消化に時間がかかります。胃腸が弱い方・小さな子どもは、少量から様子を見てください。よく噛むこと、しっかり浸水させることで負担は減らせます。

入れすぎると渋みが出る

タンニンの性質上、配合が多いと渋み・硬さを感じることがあります。まずは白米2合に大さじ2程度が無難です。

残留農薬などが気になる場合

外皮ごと食べる米なので、栽培方法が気になる方は生産者や栽培情報の明記された商品を選ぶと安心です。

赤米の基本の炊き方(割合と浸水時間)

項目 分量・時間
白米 2合(通常の水加減)
赤米 大さじ2(約30g)
追加する水 大さじ3(赤米の約1.5倍)
浸水 1時間以上(色と食感が安定する)
ひとつまみ(色が映え、味が締まる)
  1. 赤米をさっと洗う(研ぎすぎると色素が流れるので軽く)
  2. 研いだ白米と合わせ、水を大さじ3追加して1時間以上浸水する
  3. 塩をひとつまみ加えて炊飯する

赤米のおすすめの食べ方

  • 赤米ごはん・おにぎり:淡い赤色でお弁当が華やぐ。冷めてももちっとした食感
  • 赤飯風:赤米の配合を増やして炊けば、小豆なしで自然な赤飯風に。行事食に
  • サラダ・リゾット:炊いた赤米は洋風の料理でも色がアクセントになる

黒米・きびなどとのブレンドは雑穀の炊き方・調理法で解説しています。

赤米の選び方・保存方法

  • うるち種ともち種がある。もちもち感が好みならもち種を選ぶ
  • 未開封は冷暗所で保存。開封後は密閉容器で冷蔵し、酸化を防ぐ
  • ぬか層の脂質が酸化しやすいため、長期保存は冷凍がおすすめ

赤米のよくある質問(FAQ)

Q. 赤米と黒米の違いは?

A. どちらも古代米ですが色素が異なります。赤米はタンニン系(赤褐色)、黒米はアントシアニン(紫黒色)です。炊き上がりの色も、赤米は淡いピンク〜赤、黒米は紫色になります。詳しくは黒米とはをご覧ください。

Q. 赤米だけで炊いてもいい?

A. 可能ですが、渋みと硬さが出やすいため、一晩浸水させて水を多め(1.2〜1.3倍)にするのがコツです。初めては白米に混ぜる方法をおすすめします。

Q. 赤飯と赤米は関係ある?

A. 赤飯の起源は赤米を炊いた供物にあるという説が有力です。現在の赤飯は小豆やささげの煮汁でもち米を染めたものですが、赤米なら米そのものの色で赤いごはんになります。

Q. 毎日食べても大丈夫?

A. 主食の一部として適量を混ぜる分には問題ありません。消化が気になる場合は量を減らし、よく噛んで食べてください。

Q. 保存方法は?

A. 開封後は密閉して冷蔵、長期は冷凍保存がおすすめです。外皮の脂質が酸化すると風味が落ちます。

まとめ|赤米は彩り・食物繊維・文化を併せ持つ古代米

赤米は、白米の約13倍の食物繊維とタンニン系ポリフェノールを持ち、炊くだけで食卓が華やぐ古代米です。白米2合+大さじ2+浸水1時間から始めてみてください。

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参考にした主な情報

[編集者プロフィール]
雑穀エキスパート / 雑穀アドバイザー / NESTA公認パーソナルフィットネストレーナー
フィットネストレーナーとして活動後、スポーツイベントの企画・運営に携わる。出産を機に「食」の大切さを見つめ直す中で雑穀と出会い、その栄養価と暮らしへの取り入れやすさに魅了される。日本雑穀協会の雑穀エキスパート・雑穀アドバイザーの資格を取得し、雑穀の魅力を分かりやすく伝えるべく専門メディア『雑穀十色』を立ち上げた。トレーナーとして培った身体づくりの知見と、日々の食卓に根ざした生活者の視点から、正確で実践しやすい雑穀の情報をお届けします。