アマランサスとは?栄養・効果・食べ方まで徹底解説【雑穀図鑑】

アマランサスとは、中南米原産のヒユ科の植物の種子で、キヌアと並ぶ擬穀類のスーパーフードです。直径1mmほどとゴマより小さい粒に、鉄は白米の約12倍、カルシウムは約32倍という、雑穀の中でも突出したミネラルを詰め込んでいます。WHOが「未来の食物」と評したことでも知られます。
この記事では、アマランサスの栄養(白米との比較表)、期待できる働き、極小粒ならではの調理のコツ、注意点までを解説します。
この記事のポイント
- 鉄・カルシウム・マグネシウムの含有量は雑穀トップクラス
- 粒が極小なので茶こし必須。茹でるととろみが出る性質を活かすと使いやすい
- 生でそのまま(非加熱)は不可。必ず加熱して食べる
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アマランサスとは(基本情報)

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 分類 | ヒユ科ヒユ属(擬穀類) |
| 学名 | Amaranthus spp.(穀用種) |
| 英名 | amaranth |
| 原産地 | 中南米(アステカ文明の主要作物) |
| 日本の主産地 | 国内では岩手県(雑穀生産量全国一)などで少量栽培。流通の多くは輸入品 |
| グルテン | なし |
アステカ帝国では宗教儀式にも使われる重要作物でしたが、スペイン侵攻後に栽培が激減。20世紀に栄養価が再評価され、世界的に復活した経緯を持ちます。日本へは江戸時代に観賞用として伝来し、東北で「アカアワ」として細々と食用栽培が続いていました。種子だけでなく若葉も野菜として食べられます。
アマランサスの栄養成分|白米との比較表
アマランサス(玄穀)100gあたりの主な栄養成分です。
| 成分(100gあたり・乾燥) | アマランサス(玄穀) | 精白米(うるち米) |
|---|---|---|
| エネルギー | 343 kcal | 342 kcal |
| たんぱく質 | 12.7 g | 6.1 g |
| 脂質 | 6.0 g | 0.9 g |
| 炭水化物 | 64.9 g | 77.6 g |
| 食物繊維総量 | 7.4 g | 0.5 g |
| 鉄 | 9.4 mg | 0.8 mg |
| カルシウム | 160 mg | 5 mg |
| マグネシウム | 270 mg | 23 mg |
| ビタミンB1 | 0.04 mg | 0.08 mg |
出典:文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
※数値は同表のアマランサス・精白米(うるち米)で照合済み(2026年7月)。
鉄9.4mg(白米の約12倍)、カルシウム160mg(約32倍)、マグネシウム270mg(約12倍)——ミネラルの数値は雑穀12種の中で頭ひとつ抜けています。一方でビタミンB1は白米より少ないなど、万能ではありません。ミネラル特化型と割り切って、他の雑穀と組み合わせるのが賢い使い方です。
アマランサスに期待できる効果・注目成分
(以下は栄養成分の一般的な働きの紹介であり、疾病の治療・予防効果を保証するものではありません)
鉄|雑穀トップクラスの含有量
鉄は赤血球のヘモグロビンの材料で、月経のある女性・妊娠期・成長期に不足しやすい栄養素です。大さじ1(約12g)でも約1.1mgの鉄が摂れる計算で、主食側からの補給源として効率的です。
カルシウム|穀物では異例の多さ
骨や歯の材料となるカルシウムを、穀物としては異例の160mg/100g含みます。乳製品が苦手な人の補助的なカルシウム源になります。
良質なたんぱく質
たんぱく質は白米の約2.1倍で、穀物に不足しがちなリジンを比較的多く含み、アミノ酸バランスにも優れます。
アマランサスのデメリット・注意点
生(非加熱)では食べられない
「そのまま食べられる?」という疑問をよく見かけますが、生食は消化に悪く、必ず加熱(茹でる・炊く・乾煎り)してください。
独特の風味と粘り
茹でると土っぽい香りと粘りが出ます。苦手な場合は、白米に混ぜる量を大さじ1に抑える、乾煎りして香ばしさを出す、味の濃いスープに入れるなどで食べやすくなります。
粒が極小で扱いに注意
目の細かい茶こしがないと洗うのが困難です。こぼすと掃除も大変なので、計量は慎重に。
食べ過ぎに注意
食物繊維と脂質が多いため、大量摂取はお腹の張り・ゆるみの原因になります。1日大さじ1〜2が目安です。
アマランサスの基本の炊き方・調理法
ごはんと一緒に炊く場合
| 項目 | 分量・時間 |
|---|---|
| 白米 | 2合(通常の水加減) |
| アマランサス | 大さじ1〜2(12〜24g) |
| 追加する水 | アマランサスの約2倍量(大さじ2〜4) |
| 浸水 | 不要 |
茹でる場合(トッピング用)
たっぷりの湯で10分茹で、茶こしで湯を切ります。とろみと粘りが出るので、「たらこ風」と呼ばれるプチプチのトッピングとして、和え物やソースに使えます。
アマランサスのおすすめの食べ方
- アマランサスごはん:大さじ1から。プチプチ食感と栄養の底上げ
- たらこ風和え:茹でたアマランサス+醤油・ごま油。見た目と食感がたらこに似た定番アレンジ
- スープ・ポタージュ:とろみが出る性質がスープと好相性
- グラノーラ・焼き菓子:乾煎りするとポップコーンのように弾けて香ばしい
配合の考え方は雑穀の炊き方・調理法へ。
アマランサスの選び方・保存方法
- 食用の「穀用アマランサス」を選ぶ(観賞用種子は不可)
- 脂質が多く酸化しやすい。開封後は密閉して冷蔵、長期は冷凍
- 湿気ると固まりやすいので乾燥剤があると安心
アマランサスのよくある質問(FAQ)
Q. アマランサスとキヌアの違いは?
A. どちらも擬穀類ですが、アマランサスはミネラル(鉄・カルシウム)特化型で粒が極小、キヌアはたんぱく質バランス型で粒が大きく単体調理しやすい、という違いがあります。
Q. アマランサスは危険という話を見ましたが?
A. 通常の食事量で危険という報告はありません。「危険」と言われる背景は、生食不可・食べ過ぎによるお腹の不調・アレルギーの可能性など、どの食品にも共通する注意点です。加熱して適量を守れば心配ありません。
Q. そのまま(生で)食べられますか?
A. 生では食べられません。茹でる・炊く・乾煎りなど、必ず加熱してください。
Q. カロリーは高い?
A. 乾燥100gで343kcalと白米並みです。1回に使う量は大さじ1〜2なので、カロリーへの影響はごくわずかです。
Q. 子どもや妊娠中でも食べられる?
A. 加熱して適量なら問題ないとされ、鉄・カルシウムなど妊娠期・成長期に重要な栄養素が豊富です。初めては少量から試してください。
まとめ|アマランサスはミネラル特化型のスーパーフード
アマランサスは、鉄12倍・カルシウム32倍という数値が語るミネラル特化型の擬穀類です。風味に個性があるので、まずは白米2合+大さじ1の控えめ配合か、茹でて「たらこ風」から試すのがおすすめです。
あわせて読みたい
参考にした主な情報
- 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
- 厚生労働省 e-ヘルスネット「鉄」
- 厚生労働省 e-ヘルスネット「カルシウム」
- 農研機構等のアマランサス関連資料


